「就職氷河期」から「採用ブーム」への移り変わりの経緯を通じて、「こんなことが起こるくらい、企業というものはいいかげんで、頼りにならないものなのだ」という、企業を冷たく突き放して見る視点を、読者にはぜひ持ってほしい。どんな会社でも、会社は、人生を丸ごと託して任せられるような相手ではない。結果的にそれが達成できた会社が将来何%か存在するだろうが、就職の際に盤石だと判断しきれるわけではない。加えて、会社が健在でも、将来、社員を解雇するかもしれないし、それが読者でないという保証はない。
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日本の企業社会は、流れとして、アメリカ化している。好況下のリストラは十分あり得る話だ。採用担当者に、企業の将来の成長性・安定性などを問うても意味がないし(聞かれた側だってわからないのだ)、彼らに自分の将来の生活の安定を約束してもらおうなどというのは、むなしいことだ。仕事に慣れた採用担当者なら、口先だけで、思いっきり安心させてくれるだろうが、この口約束は将来の保証にはならない。なお、新卒採用の大ブームは、いわゆるバブルの末期にもあったが、この当時に大量採用された「バブル世代」の人材の出来が悪いという話を、方々の会社で聞く。数を確保するために、質を選別できなかった、ということが理由に挙げられているのだが、企業側から見て同様な過ちが目下繰り返されている可能性も大きい。