古美術好きの座右の書として有名なのが、美術家名鑑とかいうイエローページみたいな代物。値段が付いてる。幾種類か出ているけど、体裁は似たり寄ったり。問題は二千万とか五十万とか、作家に付けられた作品の評価額だ。わけのわからない軸でも、ほらっ名鑑にのってるよ、と言われれば、なんだか値打ちものに見えてくるし、ガラクタ屋が扱う程度なら売りやすい。一般に言われているのが、名鑑の一割、という評価。百万なら十万ということになる。ただ、これもかなりな作家という条件付きが正直なところだろう。洋画の号四十万クラスだと、売れないと思ったほうがよさそうだ。あとは人気。人気があればプレミア付きというのも存在する可能性がある。いずれにしろ、芸術に定価は存在しない。